児玉 一枝1
1秋田赤十字病院
本研究は、切迫早産妊婦のセルフモニタリング用の日記であるMaternity diaryを使用したMFICU入院中の切迫早産妊婦の思いを明らかにすることを目的とし、その結果を基にMaternity diaryを使用する効果について検討し、今後の助産ケアの示唆を得たいと考えた。 Maternity diaryの記載内容から、MFICU入院中の切迫早産妊婦の思いを分析した結果、切迫早産症状への対処、身体的・精神的負担、家族・胎児への思いが明らかとなった。また、半構造的面接の分析結果から、MFICU入院中の切迫早産妊婦がMaternity diaryを使用することで、自身を客観的に受け止め、振り返りと思いを表現できること、セルフモニタリングの効果から、自己評価でき、セルフケアへの行動変容をもたらしていた。また、切迫早産妊婦はMaternity diaryに胎児への思いを記載しながら愛着を深め、母子関係形成を進めることに繋がっていた。 Maternity diaryを使用した助産ケアは、助産師と切迫早産妊婦が共有することで、妊娠生活の受け止めと目標への見通しを立てる機会となり、よりよい助産ケア提供の一助であることが示された。 |