日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2017
巻 :17
号 :1
頁 :61〜66

母子健康手帳の活用の現状と課題についての文献検討

藤井 美穂子1

1東京医療保健大学 助産学専攻科

 本研究の目的は、国内の母子健康手帳に関する国内の研究の動向を把握して、今後の母子健康手帳の活用に向けた課題を明確にすることである。2016年5月、医学中央雑誌WEB版により「母子健康手帳」「母子手帳」をキーワードに原著論文の検索を行い、対象論文の発表年度、研究領域、研究デザインと内容について整理し分析した。 その結果、母子健康手帳に関する原著論文は少なく、母親を対象とした母子健康手帳の活用状況や有用性等の実態調査が多いことが明らかとなった。また、母子健康手帳の改善に向けた評価及び検討に関する論文や交付時の支援の実際等の論文があったが、活用に影響を及ぼす要因を明らかにする論文は無かった。今後の課題として、母子健康手帳の妊娠中からの活用の状況と出産後の養育状態との関連を明らかにすることが示唆された。
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