比留間 絵美1、坂口 千鶴2、千葉 京子2、清田 明美2、江見 香月2、松本 ふきこ3
1日本赤十字看護大学 大学院、2日本赤十字看護大学、3はなまる在宅クリニック
本研究の目的は,認知症看護認定看護師教育課程の臨地実習における研修生の困難さに対する実習指導者の認識と教育的かかわりを明らかにすることである.研究方法は,認知症看護認定看護師である実習指導者5名を対象に半構成的面接を実施した.分析の結果,実習指導者は研修生の困難さを【認知症の人の視点から看護を展開することができない】【新たな知識を実践にいかすことができない】【できない自分に直面して自信が揺らぐ】【自分の課題に向き合うことができない】と認識し,【認知症の人の視点に立って考えることを促す】【実践に至る過程を一つひとつ確認しながら進める】【看護師としての自信の揺らぎに配慮して助言する】【自分の課題と向き合う機会を設ける】かかわりを行っていた.以上の結果より,実習指導者は認知症の人の視点に立った看護を目指し,研修生の経験と知識を統合して実践に繋げる過程を支援していた.自信の揺らぎや自尊心に配慮し,研修生が経験や自己の課題を土台として主体的に学ぶことができるような教育的かかわりを行っていた. |