関根 弘子1
1日本赤十字看護大学大学院博士後期課程
本研究は,集中治療室における子どもへの看護実践について国内文献検討を行い,研究の動向と看護実践の実際を明らかにし,今後取り組むべき課題を検討することを目的とした.医中誌Web版(ver.5)を用いて2007年から2019 年8月までの国内文献を検索し,集中治療室で実際に行われている看護実践が抽出できる文献16件を得た.結果,文献数は2017年より増加傾向にあり,質的研究が7件と最も多かった.看護師は鎮静下にある子どもの覚醒徴候を生命に直結すると認識し,身体の異変を予測して更なる重症化を防ぐ,治療上の厳重な制限下にある子どものできることを引き出す,生命に直結しない子どもの個性を捉えていることが明らかになっていた.今後は,集中治療室で覚醒する子どもの生命の危険を回避し,ニーズを充足させる看護実践について,看護師の思考過程を含めた働きかけと子どもの変化を具体的に明らかにする必要がある. |