西山 史江1
1広島市立看護専門学校
目的:看護師とセラピスト間に存在する患者の転倒・転落に関するコンフリクトに対し,コンフリクト・マネジメントを介入として行い,その効果を明らかにする.方法:回復期リハビリテーション病棟の看護師とセラピスト105名に,研修会,グループワーク,患者アセスメント共有シート,事例検討会という4 つの介入を6 カ月間実施した.その効果は,介入前,3 カ月後,6 カ月後に実施した『協調性』『コンフリクトのタイプ』『コンフリクトを引き起こす要因』『コンフリクトの解決方略』からなる自記式質問紙調査の変化で示した.分析は,Friedman 検定,重回帰分析を用いた.結果:3回の調査全てに回答した看護師とセラピスト71名を分析対象とした(有効回答率85.5%).分析の結果,3 カ月後(p=0.013),6 カ月後(p=0.004)に,『コンフリクトの解決方略』が有意に高まった.結論:看護師とセラピストは,コンフリクト・マネジメントにより,コンフリクトを顕在化させ,コンフリクトの解消へと行動を変化させた. |