高見 精一郎1、近藤 香苗1、森田 一三1
1日本赤十字豊田看護大学
本研究は“赤十字”に対して人々が持つ社会的なイメージを明らかにすることを目的とした.インターネット調査を用いて行い,対象者は男女別,年齢階級ごとに層化し,各ブロック約160人,計2,037人を対象とした.“赤十字”に対する社会的イメージの評定は21の形容詞対について意味微分法を用いて行った.その結果,“赤十字”に対する社会的イメージは,まじめな,思いやりのある,誠実な,親切な,助けるであった.また,16-19歳群は他の年齢群に比べ“赤十字”に対し肯定的なイメージを持っていた.16-19歳群の女性に比べ,その保護者層にあたる40・50歳代群は否定的なイメージを持っていた.赤十字のボランティア参加者は肯定的なイメージを持っており,人々が赤十字と関わる機会の増加は,赤十字や日本赤十字学園の社会的イメージ向上に寄与する可能性が示唆された.また,40・50歳代の“赤十字”に対する社会的イメージの改善は,日本赤十字学園への受験を志す受験生とその保護者の志望大学選択理由の意識の乖離の縮小につながる可能性がある. |