岩原 由香1
1医療創生大学国際看護学部
本研究目的は,地域包括支援センターの看護職が行う,認知症が疑われる独居高齢者の在宅生活継続にむけた支援の実際を明らかにすることである.6名の看護職に半構造化面接を実施し,M-GTAを参考にして質的記述的に分析した.その結果,地域包括支援センターの看護職は,認知症が疑われる独居高齢者に対して,〔無理をしない〕〔チャンネルを合わせる〕〔安心させる行動を示す〕ことをし,自らの存在や提案を【受け入れてもらう】とともに,〔高齢者の人となりを知る〕〔緊急性を見極める〕ことをし,【必要なことを診る】ことを行っていた.これらを繰り返しながら,【社会資源につなげる】ために,周囲の社会資源を〔見定める〕,新たに〔うみだす〕ことをしていた.その後も〔心の隅で気にしている〕ため状況を確認し,〔つかず離れずいる〕関係を保つことで,認知症が疑われる独居高齢者の在宅生活継続にむけた支援は,細く長く【つながっている】ことが明らかになった. |