日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2005
巻 :5
号 :1
頁 :48〜59

家族システムの健康を測定する尺度の作成と信頼性・妥当性の検討

榊 由里1

1日本医科大学付属病院

本研究は、家族システムの健康を測定する尺度(Family Systems Health Measurement:FSHM)を作成し、その信頼性・妥当性を検討することを目的とした。はじめに5下位尺度44アイテムからなる尺度原案を作成した。この原案は、Olsonの円環モデルおよび14家族システムに対する半構成的面接から得た質的データを基に作成された。FSMH原案の内容妥当性を9名の家族看護に精通する研究者および実践者に依頼し検討した。表面妥当性は39家族システムに対し行った調査にて検討された。これらの結果よりFSHM原案は5下位尺度36アイテムに修正された。FSHM修正案において、220家族システムを被験者とし、構成概念妥当性および内的整合性を検討した。因子分析の結果をふまえ最終的に5下位尺度33アイテムからなるFSHMを作成した。それぞれの下位尺度は、<信頼に基づくきずな>、<協力し合いながらの調整活動>、<環境への適応性> 、<時間空間の共有>、<役割達成性>とした。この最終案についてCronbachα係数を求めたところ0.96であり内的整合性は保持されていた。今後は本尺度をさらに洗練させ、家族システムの属性による影響等も検討していく必要がある。
論文(PDF)を表示