日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2006
巻 :6
号 :1
頁 :71〜84

入院時面接における看護師の言語応答に関する研究

佐々木 理恵子1

1日本赤十字秋田短期大学 看護学科

本研究は、入院時面接における看護師と患者間の言語応答の内容とその導入から終結までの継時的傾向を明らかにすることを目的とした。 手術前日に入院した成人の慢性副鼻腔炎患者20名に対して行った担当看護師14名の入院時面接における言語応答を、参加観察法により観察し、内容分析を用いて分析した。 患者と看護師の言語応答は、Hillの「カウンセラー言語応答カテゴリー」を修正した「看護師・患者間の入院時面接言語応答カテゴリー」を用いて分類し、面接場面の区分ごとに出現回数を測定した。カテゴリーの発言回数の比較から、看護師と患者の発言の傾向を検討した。 その結果、現状の入院時面接が情報の提供と要求を中心にしたものであり、「反映」、「解釈」、「開放的質問」などの相互作用を促進させるカテゴリーの発言回数の頻度は低かった。また、看護師と患者の言語応答カテゴリーの発言回数の頻度は、各面接場面の時間的順序にそって異なり、入院時の対話構造の特徴が量的な側面から明らかになった。終結場面は患者が援助を必要とする内容を表出しやすい場面であり、患者が納得して面接を終了できるよう支援する必要性が示唆された。
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