日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2010
巻 :11
号 :1
頁 :1〜8

看護師長のリーダーシップ行動の特性とスタッフのモラールおよび達成動機の関連

岡田 郁子1

1旭川大学 保健福祉学部 保健看護学科

 目的:病棟における看護師長のリーダーシップ行動の特性が看護スタッフのモラールと達成動機にどのように影響しているか明らかにすることである。 方法:総合病院に勤務する看護スタッフ1118名のうち同意が得られた839名を対象に「師長のリーダーシップ行動」「モラール」「達成動機」について質問紙調査を実施した。スタッフの「モラール」「達成動機」を従属変数とした重回帰分析により検討した。 結果:看護師長のリーダーシップ行動の「積極的教育・指導」が最もスタッフのモラールの「コミュニケーション」に影響し、次に「積極的病棟管理」「患者理解・配慮」「責任遂行」「スタッフ尊重」と5つの因子が影響していた。看護師長のリーダーシップ行動の「スタッフ尊重」が最もスタッフのモラールの「ミーティング」に影響し、次に「積極的病棟管理」「積極的教育・指導」と3つの因子が影響していた。また、看護師長のリーダーシップ行動はスタッフの達成動機に影響していなかった。 結論:看護師長のリーダーシップ行動の因子が影響していたのは、スタッフのモラールの「ミーティング」「コミュニケーション」の2つのカテゴリーであった。
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