日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2013
巻 :13
号 :1
頁 :1〜10

臨地実習での看護過程教授活動自己評価スケールの作成

酒井 志保1

1日本赤十字秋田看護大学

目的:臨地実習において指導する看護学教員が、看護過程の教授活動の質を査定するために活用できる自己評価尺度を開発することであった。方法:5段階リカート型尺度50質問項目の「臨地実習での看護過程教授活動自己評価スケール」(試作版STANPCT)を独自に作成した。これを全国の看護系大学・短期大学、3年課程の専門学校で臨地実習指導している看護学教員に質問紙調査し、517名の結果を分析した。結果:妥当性の検討に因子分析を行なった結果、37質問項目が採択され4因子が抽出された。再構成した尺度の信頼性をCronbachのα係数で検討したところ、尺度全体が0.971、各下位尺度が0.860から0.971であった。これらの因子は、看護過程のステップおよび指導内容に解釈された。結論:STANPCTは、内的一貫性による信頼性、構成概念妥当性を概ね確保していて、看護学教員が自己の看護過程教授活動を客観的に評価する際に活用できる。
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