日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2016
巻 :16
号 :1
頁 :25〜31

A赤十字看護専門学校における看護倫理教育プログラムの検討 −看護学生の看護倫理の授業の学習目標に対する自己評価 ならびに授業に対する反応の分析より−

喜多村 定子1、関谷 由香里2

1松山赤十字看護専門学校、2愛媛大学大学院医学系研究科看護学専攻

 本研究の目的は、A赤十字看護専門学校における看護倫理教育プログラム(以下、本プログラム)を構築するために、本プログラム以前に看護倫理の授業を受けた看護学生(以下、2・3年次生)の当該授業の学習目標に対する自己評価や当該授業に対する反応を分析し、本プログラムにおける授業方法・内容・ 開講時期を検討することであった。研究方法は、2・3年次生を対象に、当該授業の学習目標に対する自己評価票を調査用紙として使用し、統計処理ならびに内容分析を行った。また、「看護者の倫理綱領」の 条文7〜15の授業後の感想を、自由記述の無記名自記式質問紙を用いて収集し、内容分析を行った。 その結果、2・3年次生ともに学習目標の「倫理的問題があることに気づくことができる」の評点が高かった。看護倫理に関する自由記述の分析では、[倫理的問題への気づき][倫理的問題の表現][倫理 的問題の判断根拠の明示][今後の課題の表現][看護倫理への意識]の5つのカテゴリーに分類され、2・ 3年次生ともに分類されたコード数が最も多かったのは[看護倫理への意識]であった。
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