日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2018
巻 :18
号 :1
頁 :11〜18

高齢者の健康度が高い地域における保健師活動の特徴

山下 恵1

1修文大学 看護学部

本研究の目的は,高齢者の健康度が高い自治体の保健師活動の特徴を明らかにすることである.研究方法は,高齢者の健康度が高い地域に勤務する保健師3名に半構成的面接法でインタビューを行い,逐語録作成後,質的帰納的に分析した.その結果,その特徴として【活動の原点はお節介】を中核とする【生活者である住民と直接関わって作る自然な毎日の関係】【研ぎ澄まされたアンテナ】【個別を活かしたほんの少しの手助け】【日々の活動を継続し施策化する努力】が循環する能動的な活動サイクルが構造化された.そして,この活動サイクルを【能動的な保健師の活動に理解のある要人と地域住民の存在】【働かせてもらっていることに対する感謝の気持ちと責任感】が相互に作用しながら支えていることが明らかになった.
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