日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2021
巻 :21
号 :1
頁 :27〜36

北海道オホーツク地域における男性高齢者のボランティアの特徴

藤谷 未来1

1日本赤十字北海道看護大学

 目的:北海道オホーツク地域における男性高齢者のボランティアの特徴を明らかにする.方法:ボランティア登録中の男性高齢者629名に無記名自記式質問紙調査を行い,ボランティア活動内容,活動継続動機尺度及び援助成果尺度と,属性との差・関連を検討した.結果:回答率33.4%,174名を分析対象とした.81.6%の人が高齢者を対象としたボランティア活動をしており,この活動は年齢との弱い正の相関がみられ(ρ=0.212, p<0.01),前期高齢者に比べ後期高齢者の方が頻回に参加していた(U=2358.5,p<0.01).また,援助成果の尺度合計点において75歳以上が有意に多かった(p=0.003).考察:高齢者を対象としたボランティア活動は,前期高齢者に比べ,後期高齢者が頻回に参加していたことなどから,年齢に関係なく参加できる活動であることが示唆された.更に,後期高齢者はボランティア活動を通してやりがいや充実感といった援助成果を得ていることが考えられた.
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