日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2021
巻 :21
号 :1
頁 :54〜63

特別養護老人ホームに勤務する看護師に対する看取りの概念的知識獲得のための研修の効果

小林 尚司1、山下 香枝子2

1日本赤十字豊田看護大学、2元聖隷クリストファー大学

 特別養護老人ホームの看護師を対象にした,看取りの概念的知識となる入所から死亡退所までの期間を通した長期的・連続的な過程を学ぶ研修を考案し実施した.本研究の目的は,研修の講義の理解しやすさ,有益性,活用性の評価と,研修後の看護の変化を明らかにすることである.理解しやすさ,有益性,活用性については,質問紙で回答を得た.看護の変化は,半構成面接と質的分析を用いた.受講した19名のうち18名が,「看取り各期の名称と期間」「各期の高齢者の心身の特徴」を,有益で活用できる知識と評価した.研修後に看取りを経験したのは9名で,その内容を表す中核カテゴリーとして,《看取りを過程として認識》《論理的思考に基づく看護の展開》《特養の看護を価値づける》が抽出された.研修受講者は,看護を自ら考えて深化させていることから,今回の内容は看取りの概念的知識の獲得に有効であることが示唆された.
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