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パーキンソン病2症例に対する鍼灸治療の効果
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○木田匡美2,江川雅人2,高橋則人2,松本勅2 (1明治鍼灸大学大学院鍼灸臨床医学III,2明治鍼灸大学老年鍼灸医学教室)
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【目的】鍼灸治療の臨床的効果が認められたパーキンソン病の2症例について報告する。【症例1】 61歳、女性。初診日04年1月26日。主訴は手足の振戦、全身のこわばり感、肩凝り。03年1月に診断を受け、パーキンソン病治療薬(L-dopa剤:メネシット)を処方されるも、効果がなかった。HoehnとYahr(H-Y)分類:I度。鍼灸治療:肝腎虚証と弁証し、三陰交、太衝、肝兪、腎兪等に、また、肩凝りに対しては筋緊張部に10分間の置鍼術を行った。結果:260日間に40回の鍼治療を行った。各症状の初診時の強さを10とすると、治療40回目には、振戦は10→2~3、こわばり感は10→2に、肩凝りは10→2~3に改善した。全身の状態は、初診時フェイススケール(8段階)7→1と改善した。治療20回目からは服薬量の減量が可能となった。【症例2】 67歳、男性。初診日03年6月9日。主訴は歩行困難、下肢後面痛。01年6月より、歩行困難、右下肢後面痛、腰痛を発症。03年2月に、パーキンソン病との診断を受け、薬物療法(L-dopa剤:ネオドパストン)を開始した。H-Y分類:I度。治療:肝腎虚証と弁証し、関元、足三里、太衝、肝兪、腎兪等に、また、下肢後面痛、背部のこわばりに対しては、筋緊張部、圧痛部に10分間の置鍼術を行った。結果:300日間に26回の鍼治療を行った。歩行状態は、最善を100としたVASにより、初診時10~20→50(治療4回目)→65~70(治療9回目)→75(治療19回目)と改善した。下肢後面痛は、初診時10→7(治療4回目)→8(治療13回目)→5~6(治療25回目)と軽減した。治療26回目からは服薬量を400mgから100mgに減量出来た。【結果とまとめ】いずれの症例でも、症状の軽減と服薬量の減量が得られたことから、鍼灸療法の併用の有用性が示された。 |
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