ID:A00316-00038-10120
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第62回(社)全日本鍼灸学会学術大会

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軟口蓋の不随意運動に対する鍼治療の1例

○井前成隆2,高士将典2,斉藤厚子3,荒井勝彦4

1井前鍼灸院,2東海大学医学部付属大磯病院鍼灸治療室,3三思会東名厚木クリニック 鍼灸室 ,4東海大学医学部東洋医学講座)

【目的】 軟口蓋に現れた不随意運動に鍼治療を行い有用な結果を得た症例を経験したので報告する【症例】63才 女性 【主訴】 軟口蓋の不随意運動【現病歴】X-8年口腔内の違和感出現、耳鼻科で治療行うが口腔内違和感は改善せずX-7年耳腔内に異音と閉塞感及び口腔内にひきつるような痛みと軟口蓋不随意運動が出現、精神科でパニック障害と診断され漢方薬と向精神薬を処方され耳腔内異音消失するが軟口蓋不随意運動は不変、X-5年精神科受診をやめるX-4年起床時激しい頭痛とともに右眼球の外側偏移出現(不随意運動停止していた)総合病院脳神経外科受診し動眼神経麻痺と診断、頭部MRIは異常なく投薬治療となる。動眼神経麻痺の改善とともに不随意運動出現。X年6月家族のすすめで来院する。【既往歴】 特記事項なし【所見】 身長155cm体重55.5kg 軟口蓋非律動性の不随意運動 1.2Hz程度の上下運動     構音障害 嚥下障害 下位運動ニューロン症候(-)僧帽筋 胸鎖乳突筋等の筋緊張(+)     NAS 8【治療】 各治療前後の不随意運動の評価はHzを用い各治療前のNAS評価も行う。2-3回/月 1寸1番鍼を使用し 風池 天柱 完骨 肩井 肩外兪 心兪 膈兪 肝兪 腎兪 大腸兪に低周波通電(1Hz)頬車 下関 翳風 太陽には置鍼を各々15分行った。【経過】17回治療を行い1-6診目までは1.4Hz-1.2Hzの不随意運動がみられたが、14診以降では0.6Hzに減少した、また治療直後では0.6Hz-0.2HzとなりNASも8から3へ減少した。【考察・結語】軟口蓋ミオクローヌス(PM)とは軟口蓋の不随意運動でギランモラレ三角の障害と考えられ耳腔内異音や異常眼球運動を伴う症例を山口、横田らは報告している。本例も同様な発症からPMと推測された。筋緊張緩和や不随意運動(パーキンソン病 ジストニア)に対する鍼治療の報告は多数あり本例のような軟口蓋の不随意運動に対して鍼治療は有用な治療手段の一つであると考えられる。

Keywords: 軟口蓋; 不随意運動; 軟口蓋ミオクローヌス; 鍼治療; ギランモラレ三角;


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