ID:A00316-00042-10205
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第66回(公社)全日本鍼灸学会学術集会 東京大会

0451-O-2D-10:48

パーキンソン病に対する鍼治療とセルフケアの効果

○鎌田信太郎1,浅井紗世1,浅井福太郎2

1NPO法人 地域統合医療ネットワーク,2九州看護福祉大学 看護福祉学部 鍼灸スポーツ学科  浅井福太郎)

【目的】パーキンソン病は振戦、筋強剛などの運動器症状を主症状とする慢性進行性の疾患であるが、他に自律神経症状、精神症状など多様な症状を呈する。 そこで鍼治療を行いセルフケアとしてストレッチを併用した1症例を報告する。【症例】75才男性。主訴は頭と腰のだるさ、大腿と下腿の張り、肩の痛み、気分がすっきりしない。【現病歴】2年前の夏に全身にだるさを感じるようになり、そのだるさが継続する。そのため神経内科を受診したところパーキンソン病と診断され、メネシットを処方された。現在はクリーニングの仕事を1~2時間手伝う程度。症状の悪化を予防するため鍼灸治療を開始した。【所見】ジャクソン、スパーリング、SLR、FNSテストなどの神経学的所見に異常はみられなかった。【評価】パーキンソン症状の評価はUPDRSを用い、痛み、だるさ、張りの評価はVASを用いた。運動機能の評価は初診時と5か月後に行い、握力、MMT、FRT、FFD、片足立ち、5m歩行、TUGの7項目を実施した。【治療内容】筋緊張緩和を目的に、全身に鍼の単刺術を週に1回の頻度で行った。3診目から首、肩、腰、下腿の4部位にストレッチを自宅にて実施してもらった。【経過】UPDRSは27点から23点の改善が見られた。VASは鍼治療のみ行った場合では、症状に変化が見られず、ストレッチを併用すると大腿の張りは62mmから46mm、下腿の張りは57mmから37mm、肩の痛みは58mmから43mmと改善がみられた。しかしながら、頭と腰のだるさでは変化が見られなかった。また、運動機能の評価としてFFDでは-9cm から-3cmと改善がみられた。【考察・結語】今回鍼治療のみで症状の改善がみられなかった症例に対しストレッチを併用することで症状に改善がみられた。また症状の改善に差がみられたことから、頭のだるさや気分がすっきりしないなど中枢性が関与している症状ではそれに合わせたセルフケアを選択する必要性が示唆された。

Keywords: パーキンソン病; 鍼; セルフケア; ストレッチ;


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