ID:A00316-00043-10121 |
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0711-P-E203-16:24
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経絡治療における片側刺鍼の検討(第3報)
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○岩崎真樹1,2,金井友佑1,2,土屋愛子1,金井正博1 (1木更津杏林堂,2素問八王子クリニック)
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【目的】鍼灸の効果は、患者様や医療者と情報を共有する意味で客観的に表示する必要がある。当院では1つの方法として、経絡治療における片側刺鍼で脚長差の変化を計測してきた。第1報、長脚側に刺鍼すれば、脚長が一致。第2報、症状の改善が見られた。分析検討した結果、脚長差を計測することは客観的な指標となった。今回、他にも指標はないかを検討するために、片側刺鍼についてのアンケート方式による聞き取り調査を実施し、何を指標として、どのように刺鍼しているかを調査した。【方法】2017年度開催の「パーキンソン病鍼灸フォーラム」、「jtams金沢大会」、「jsam関東支部学術集会」等で聞き取り調査を実施。調査項目は以下5項目。Q.1鍼灸師免許を取得して何年になるか。Q.2経絡を意識した治療をしているか。Q.3片側治療をしているか。Q.4-1片側治療をする指標は何か。Q.4-2その時、鍼はどちらに刺すか。【結果】 調査総数114名中、Q.1 10年未満40人、10年以上74人。Q.2している90人、していない24人。Q.3している60人、していない54人。Q.4-1総数229と複数回答が多く、1個8人、2個13人、それ以外は3から12個であった。その内訳は症状26人、経穴虚実25人、経絡虚実21人、主訴20人、動作痛18人など。Q.4-2.総数58のうち、患側13人、健側11人、虚の方9人、脚の長さ、重さ、内旋外旋などの左右差が11人。17人は脚の長さなど客観的な指標で刺鍼。41人は虚実や痛み、経穴の反応、主訴等の主観的な指標で刺鍼。多重解析の結果、刺鍼は、経験10年未満では、患側4人、健側6人。10年以上では、患側21人、健側2人。【考察】情報を共有できる指標は少なかった。東洋的な指標を客観的な方法と組み合わせることが必要ではないか。【結語】指標は症状と虚実をみている方が多く、刺鍼は、経験の浅い方は健側患側同じ位で、長い方は患側、虚してる側が多かった。 |
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