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第69回(公社)全日本鍼灸学会学術集会 京都大会

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パーキンソン病患者に対する呼吸・発声ストレッチ実践訓練の効果

○岩崎真樹1,3,金井友佑1,3,土屋愛子1,志茂田典子4,金井正博1

1木更津杏林堂,2ガンコジン鍼灸院,3ハル鍼灸院,4ACURE研究所)

【目的】パーキンソン病(PD)では、音声・構音障害はほぼ必発で小声を呈する。肺活量の低下や嚥下障害を生じることもある。そうしたPD患者にとって、発症早期から呼吸筋を意識的に動かし、腹式呼吸を行うことは重要と考える。ツボ押しに呼吸・発声ストレッチを併用した練馬パーキンソン病友の会「ゆるりサロン」での実践訓練を報告する。【方法】参加者にグループ指導し、その場で実践。1、自己治癒力を高め、症状を改善するためのツボ押し。2、腹式呼吸。3、発声ストレッチ。4、舌や顔の筋肉の体操。ツボ押しは症状を考慮し、手足のツボを中心に毎回異なる最適な1-2穴を選び、ツボの取り方、効果、押し方を説明し、自己押圧してもらった。呼吸・発声ストレッチの指導は、椅子や車椅子、畳の上で負担を掛けない体勢で行った。最後の質疑応答で内容の理解を深めた。毎回イラスト入りの資料を配布し、自宅で一人で、または家族と一緒に自主訓練できるように考慮した。こうした実践訓練を2017年の8月から毎月1回、時間は80分、参加者数約15人。25回開催し現在も継続中である。【結果】5回目にスマホの音圧計アプリで参加者の音量を計測、訓練の前75dBが訓練後90dBになった。【考察・結語】丹田を意識した呼吸・発声ストレッチにツボ押しを併用したことで、気の流れがよくなると考えられた。PD患者は声の小ささを自覚しにくいが、発声練習をグループで行い、他者との比較で大きな声がでるようになった。さらに舌や顔の筋肉の使い方を指導し、滑舌の改善をめざしているが、嚥下時の口唇や舌の運動は発声時の動きにも類似していることから、PD患者の呼吸・発声ストレッチの実践訓練は嚥下訓練としても有効であると考えられる。

Keywords: パーキンソン病; ツボ押し; 呼吸・発声ストレッチ; 構音障害; 嚥下障害;


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