ID:A00505-00004-10031 |
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自転車エルゴメーターのペダル回転速度が換気応答に与える影響
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○加藤政利1,中村利枝1,山本雪貴美1,吉田由紀子1,竹田裕子1,五十嵐亜希1,平野美子1,菅谷寿理1,斉藤公一2,福間長知2,牛島明子2,美浦和代2,加藤祐子2,土田貴也2,愛須紀子2,馬渕浩輔2,高野照夫2 (1日本医科大学付属病院 生理機能センター ,2日本医科大学 第一内科)
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【目的】同種類の運動であっても、筋運動のスピードによって生体の反応性に差異を生じることが知られているが、その機序は明らかでない。本研究ではパワー一定制御方式を採用した三菱電機社製ストレングスエルゴ240を用い、下肢エルゴメーターのペダル回転速度が換気応答に与える影響について検討した。【方法】対象は健常成人13例(男4例、女9例、36±15歳)。全例に低速(40rpm)と高速(80rpm)の二つのペダル回転速度で、症候限界性座位エルゴメーター心肺運動負荷試験(20watt/min)を実施。呼気ガス分析はミナト社製AE-300Sを用いておこない、分析結果を低速回転と高速回転間で比較検討した。【結果】1)VO2 、VCO2 は、運動開始初期、AT時、Peak時で高速回転が低速回転に比し高値、最大運動負荷量(watt)に差なし。2)1回換気量は、運動開始初期において高速回転が低速回転に比し有意に高値であるが、AT時、Peak時では両回転速度間で差なし。呼吸数、分時換気量は、運動開始初期、AT時、Peak時で高速回転が低速回転に比し有意に高値。3) 高速回転は、心拍出量増加と関連する心拍応答、酸素摂取量、VO 2/HRが高値を示すにもかかわらず、VE/VCO2 slopeも亢進していた。【考察】下肢エルゴメーター負荷試験において、ペダル回転の高速化は運動負荷早期より換気応答を亢進させる。その機序の一つとして骨格筋内受容体刺激による換気中枢への反射が関与する可能性が考えられた。 |
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