ID:A01794-00015-11121
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第20回全国介護老人保健施設大会 新潟

23-メッセ-D-3-5

人間だもの、イライラだってするさ・・・

○荒川雄平1,仲亜由美1

1介護老人保健施設 シルバーピア加賀)

【はじめに】人間には誰にでも「感情」という気持ちが存在する。喜怒哀楽があってこそ、人間らしくいられる。その「感情」という表現を言葉や態度にうまく表すことが出来ずにイライラし、自らコントロールする力を奪い取られてしまう。その結果として、「怒る」「拒む」などの行動を起こしてしまう。そんな利用者様に対し、職員全員による統一したアプローチを行った。その結果、不穏や拒否等の行動を軽減することに成果がみられた。その過程をここに報告する。【対象】まず、介護職員で拒否や不穏等の問題行動の原因はどこにあるのかを、「何故」、「どうして」と考え、原因を探る事からはじめた。実施期間:平成20年8月~10月 対象者:E・M氏 76歳 男性 要介護度4:O・M氏 79歳 男性 要介護度4 ≪E氏の場合の背景と問題点≫・認知症。・長期にわたる施設生活での慣れない生活環境に適応できず、精神的苦痛によるストレスが蓄積された。・20代の頃自衛隊勤務という経歴があり、性格面において頑固な面もある。・人間関係での問題。・職員のアプローチ(声掛け方法、表情など)の不適正。上記背景により「トイレ誘導時の強い拒否や大声」「フロアーや食席での威嚇行為」「テーブルを叩く」「嫌な顔をする」という問題点があるのではないか、と考えに到った。≪O氏の場合の背景と問題点≫・認知症。・施設生活において、自分のペースで生活する事が出来ないと感じストレスとなった。・職員のアプローチ(声掛け方法、表情など)の不適正。・本人の性格的なもの。上記背景により「トイレ誘導時の強い拒否や暴力」「義歯預かりの強い拒否や暴力」という問題点があるのではないか、と考えに到った。【方法】E氏の場合:(1)「ボードの活用」(トイレ時間、回数など書かれているもの)ボードを活用し声掛けを行い、トイレ誘導後納得して頂き、本人に印を付けて頂くことにした。(2)「食席など環境を変えてみる」女性の多い席から、男性が多く会話も楽しめる席へ移動した。(3)「職員とマンツーマンでの時間をつくる」気分転換を図り、一日一回職員との散歩や、本人が興味のある会話の時間を設けて、ストレス軽減を試みた。O氏の場合:(1)「トイレ誘導、義歯回収ともに声掛け時の表情、態度等を変える」急に話し掛けない、笑顔、軽いボディータッチ、本人の目線に合わせる等、介護職員で細かく統一した。(2)「定時のトイレ誘導ではなく、本人に合った時間に誘導する」定時誘導から1時間ずらし、トイレ誘導を行った。【結果】E氏の場合:トイレ拒否はボードを活用する事で以前の様な拒否は軽減した。また、自らトイレに来られるといった行動も見られるようになった。そして威嚇行為に関しても、個別レクリエーションにより軽減され、笑顔も増えた。O氏の場合:トイレ拒否や義歯預かり拒否は、声掛け方法を変える事により激減した。また、同様に暴力行為もなくなった。【考察】高齢者の介護拒否や不穏、怒りなどの行動は、利用者個人に合ったケアを考えずに対応してきたことも原因のひとつと考えられる。介護拒否、不穏などを「認知症だから」と捉えてしまわず、「生活環境」「心身の状態」「人間関係に変化がなかったか」など注意してみることが重要である。想定される理由、その対応を検討し試行錯誤していく。その中から解決策が見えてくる。まず、「何故」「どうして」と考えることが大切であると思われ。そして、「しなければならない」という固定観念を捨てることが重要であり、本人の今までの生活習慣を振り返って、その習慣に合わせることが必要である。【まとめ】人間として、喜怒哀楽があるのは自然なことである。しかし、ちょっとした変化により、不穏や拒否などの問題行動が強く表れる。それは、物事を自分の思い通りにしたいという気持ちが強いものの、それを実現することが困難なときに強く表れる。そのとき私たちは変化を見逃さず、そこに着目していかなければならない。そして、その原因を探り、ひとりひとりに合った適切な対応をしていくことが最も重要なことである。

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