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24-メッセ-J-7-2
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独居世帯利用者の現状そしてこれから
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○君塚大輔1,上田直子1 (1介護老人保健施設 シルバーピア加賀)
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| 【はじめに】高齢者に対する制度の構築やサービスの充実により、単独世帯は増加傾向にあり、支援相談員も独居世帯生活に向けて、アプローチを行い、準備をする機会が多くなった。しかし、退所に向けて様々な問題や障害が浮き彫りとなり、在宅に戻ることができた利用者の方が圧倒的に少ない。そこで在宅復帰の援助にあたり、再び、独居生活に戻るにもキーパーソンの存在が欠かせないと考えた。再び地域で生活をしていくために必要な条件とは何か、施設利用を行っていたケースに対して統計調査を行い、そこから見えてきたものを支援相談員として今後いかに援助に生かしていくか学んだことをここに報告する。【調査期間】H20.10.1~H20.12.20【調査対象者】施設の利用前が独居世帯、通所リハビリテーションを利用している独居世帯。施設入所利用者…53名 通所リハビリテーション…32名【研究方法】H19.11.1~H20.10.31の一年間で入所・通所利用のあった、または現在も利用されている、独居世帯利用者をリストアップし、1性別2年齢3介護度4障害高齢者の日常生活自立度5認知症高齢者の自立度6入所期間7主な疾患8家族状況9経済状況10退所先11その他(入所の経緯など)。以上11項目を上げた調査票を使用し、統計を取り、ひとり暮らしでの在宅復帰、または今後も施設利用等になりうる共通項がみられるか調査を行った。【結果】施設入所者で利用後、再び独居での在宅復帰は全ケース53名中10名で19%、在宅復帰困難が全ケース53名中43名で81%であった。在宅復帰のケースと在宅復帰が困難となるケースの二つに分けて統計し、比較を行った。2年齢比: 在宅復帰者では75歳以上の後期高齢者が80%、在宅復帰困難者では75歳以上の後期高齢者が90%3介護度:在宅復帰者では平均介護度2.9で、復帰困難者介護度は平均介護度2.7。4障害高齢者日常生活自立度(以降、自立度):在宅復帰者で歩行可能者が70%、復帰困難者で歩行可能者が44%5認知症高齢者の日常生活自立度(以降、認知度):在宅復帰者で軽度が60%、復帰困難者で中重度が54%6入所期間:在宅復帰者;三ヶ月以内が80%、6ヶ月以内が20%。8家族状況:在宅復帰者でキーパーソン近隣在住が20%、遠方在住が60%、不在が20%。復帰困難者で近隣在住が42%、遠方在住が44%、不在が14%。9経済状況:在宅復帰者で年金収入のみ;20%年金の他にも収入あり;10%、家族の支援があり;0%、生活保護受給者;50%で、不明;20%。住宅状況では持ち家あり;70%、借家;10%、不明;20%。在宅復帰困難者で年金収入のみ;44%、年金の他にも収入あり;7%、家族支援があり;2%、生活保護受給者;16%、不明;30%。住宅状況では、持ち家あり;44%、借家;12%、不明;44%。10退所先では、家族との同居;2%、施設入所;16%、病院へ入院;23%、現在入所中;59%。という結果となった。通所利用者のケースでは2年齢比:40歳から64歳の二号被保険者が、16%、65歳から74歳までの前期高齢者が16%、75歳から84歳の後期高齢者が38%、85歳以上の超高齢者が43%。3介護度:要支援1が13%、要支援2が21%、要介護1が16%、要介護2が6人で全体の19%、要介護3が13%、要介護4が6%、要介護5が6%、更新中が6%あった。4障害高齢者の日常生活自立度比:歩行可能者が84% 5認知症高齢者の日常生活自立度比:軽度が94%。8家族状況:キーパーソンが近隣に在住が25%、遠方に在住が47%、キーパーソン不在が28%。9経済状況:年金収入のみ; 0%、年金の他にも収入あり;9%、家族の支援あり;0%、生活保護受給者;19%で、不明;72%。住宅状況では、持ち家あり;53%、借家;44%、不明;3%という結果となった。【考察】調査結果より、施設利用後、在宅へ戻ることができたのは、全体の2割にも満たず、独居生活に戻る難しさが伺える。また、結果の整理を行い独居生活に戻る可能性が高い条件として1年齢、介護度よりは自立度が高く歩行生活が可能で身の回りのことを行えることが多いこと2認知度が軽度で判断能力をある程度維持していること3入所期間が長期に及ばないこと4キーパーソンが近隣・遠方にかかわらず、積極的な関わりがあることが考えられる。また、個々のケースの詳細に注目することにより、アクティブキーパーソン(活動的・能動的な介護者)の存在が重要となることがわかる。単に事務的な対応や面会に来ることだけでなく、在宅での生活に積極的な関わりを持ち、実際に活動性が高いがキーパーソンが求められる。入所前、入所中、入所後に向けて、利用者本人からはもちろんのこと、アクティブキーパーソンからの相談が能動的にみられていた。そのため在宅復帰の意思が本人だけでなく、キ-パーソンからも強く感じられ、準備がスムーズに行える形となっていた。ケアマネージャーとの連携によるサービス担当者会議の開催など、本人の施設生活の中での情報提供や在宅に戻られたとの具体的な生活状況などを伺うことにより、より明確な退所の援助につなげて行くことが可能となった。そのため、インアクティブキーパーソン(非活動的・受動的な介護者)によりもたらされることにより、在宅復帰に繋がらないケースに関しては、支援相談員として、家族と向き合い、インアクティブキーパーソンがアクティブキーパーソンとして変化が起きるよう、少しでも多く関わっていくことが非常に大切な役割であると再認識した。 |
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