ID:A01794-00018-11209 |
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長谷川式スケールアップレクリエーション
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○高橋怜奈1,橋本信一1,山田直美1,堀内麻由1 (1介護老人保健施設 アゼリア)
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【はじめに】 アゼリア一般棟では、毎日午前中に集団レクリエーションを実施。日付の確認や当日の予定の発表、週間スケジュールに基づくレクの実施をしている。その中で物忘れや認知力低下を認めるご利用者へのアプローチを行う事とした。 【目的】 (1)認知力向上を図る為の新たなレクリエーションを取り入れる。 (2)その結果物忘れや認知の低下又は向上、不安の軽減を防げるのかどうかを検証。 【実施期間】 平成24年2月24日~平成24年3月21日(現在継続中) 【実施時間】 (1)午前中のレクリエーション実施 (2)週3回 1人10分程度の個別レクリエーションを実施 【対象者】 記憶力の低下など認知全般に支障を認める方4名。(いずれもHDS-Rが平均10点前後) 【方法・内容】 (1)集団レクリエーション(指体操・早口言葉・色画用紙色当て・連想ゲーム・歌) (2)個別レクリエーション(回想・トランプ・お手玉) (3)取り組み実施前と取り組み実施後にHDS-R測定を行う 【結果・考察】 H・K様 21点→22点ほぼ変化なし。 本人意欲低下してから横ばいのままであり。活動参加中も意欲低く向上に繋がらなかった。今後意欲の向上をいかに行うかが課題。 K・K様 9点→11点。設問8物品記銘について2点向上。 情緒面の安定や人間性・社会性が回復、モチベーションが向上。これにより一定の向上が図れた。 S・S様 14点→23点。設問2、3、6、7、8見当識・記銘力・想起力・遅延再生・物品記銘について満遍なく向上。 全体的に集中力が上がったことによる向上が図れた。 S・M様 9点→12点。設問7想起力・遅延再生が集中して向上。 意欲の向上やムードの変化などの効果が作用し設問7について集中して向上が図れた。 ・以上レク内容やムードの変化がされる事で向上する部分が様々。 ・個人差があるもののいずれも点数は上昇。 ・通常行っている集団レクの工夫により新たに時間を設けず実施する事が可能。 ・新しいレクを実施することにより刺激を与えることが出来た。 ・準備物は施設にあるものを使った為経費を掛けずに出来た ・対象者のみならず他利用者も楽しめる為、より大きな効果が期待出来る。 【課題】 ・フロアのスケジュールにより午前中のレクリエーションは実施の影響を受ける事がある。 ・個別レクリエーションも同様に当日の予定に左右される事がある。 ・定期的に行う事でより効果も期待できる為、事前のスケジュール調整が課題。 ・認知力だけではなく身体機能の向上にも期待が出来る為比較できるツールを検討し、取り組み内容の幅を拡げていく必要性がある。 【まとめ】 レクの中に新しいものを取り入れる事で対象者だけではなく参加者全員の刺激となり、楽しんでいる様子が頻繁に見られた。変化がある事が刺激となり生活の活性化に繋がり、今回測定のツールとした長谷川式スケールの向上にも一定の効果を認めた。定番レクや曜日固定に左右されず、新しいものにチャレンジする事で益々刺激有るケアを行い、結果として脳の活性化に繋がる可能性がある利用者にとっては日々活気ある生活に繋げていけるよう今後も取り組みを継続していきたい。なお、発表当日は継続後の成果についても言及する。 |
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