| ID:A01794-00020-10334 |
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17-第19-L14-7
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杖で歩きたい
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○谷口千尋1,加藤陽子1 (1介護老人保健施設 シルバーピア加賀)
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【はじめに】 本施設リハビリ科職員間では、業務経験、知識、技量に差がある。利用者様にとって一定の効果を提供するにあたり、個人の力量に左右されないようにする標準化は重要なテーマとなっている。 利用者様の需要度が高い物を対象とするため、利用者様のホープを調査した。結果から「歩けるようになりたい」との希望が最も多いことがわかったためテーマ設定を、歩行評価に絞った。中でも職員の経験則から「起立動作20回可能であれば杖歩行見守り以上で行える」という仮説が多く挙がったため検証を実施。検証を通し、職員間に変化が見られるかを合わせ、考察を行った。 【検証】 対象者:通所フロア、入所4フロアの計5フロアを対象。起立動作が困難な方を除くリハビリ利用者様。 期間:平成25年6月3日~平成25年6月28日 方法:プラットホーム端坐位から立ち上がり連続20回実施。(以下起立テストと略) ⇒できた方にはT字杖歩行を試行。10m以上近位監視以上のレベルで可能かを確認。 結果:起立テスト可能者は全114名、杖歩行可能者は107名、成功率は93.8%であった。図1参照 【検証を通して、リハ科職員へどのような影響がみられたかアンケート実施】 結果:図2参照 感想:「下肢と体幹の筋力、バランス調整力、耐久性を同時に見る事が出来る。」 「プラットホームですぐ確認できるので良い。」 「目安としてわかりやすい。」 「T字杖歩行や独歩が移動手段の方に対しても現在の筋力確認の為、実施するようになった。」 「一つの指針になった。」 「まだ該当者がいないが、出来たら実施したい。」 「対象となる利用者様がおらず、T字杖歩行の可否には至らなかった。」 【考察】 身体機能の評価法は様々あるが、複雑な動作は高齢者にとって理解が難しい面がある。今回の方法は日常生活動作であるため、習熟を要さず、簡易に行える利点が挙げられる。設備や器具も要さず、特別な場所も必要としないことから環境への順応性もあるものと考えられる。この度の検証では、成功率は93.8%と高いことから、リスクを伴う杖歩行の判断としては信頼性が得られたと考える。今回の方法で杖歩行に必要な要素を全て見ることは難しい。しかし、杖歩行能力を図る判断基準のひとつとしては実用的であり、有効であると考えられる。 検証後、職員アンケートを行った結果、大半の職員がこの方法を取り入れている。または取り入れていくとしていた。感想からは、評価として取り入れやすい様子が伺え、おおよその身体機能面を把握するために機能し、判断材料として使用されていることが考えられた。セラピストの評価、プログラムへの考え方は、知識、経験により違いがあり、それぞれの指標のもと、判断している事が多い。その環境の中、共通認識が一つ生まれ、臨床で改めて使用されるようになった。このことは標準化の一助になったものと考えられる。 【総括】 今回は職員の経験則の中から杖歩行に限定し検証を行ったが、それ以外にも、各職員は自らの経験や今まで学んできた内容に基づき、独自の評価方法やプログラム設定を行っている。今後も各職員の経験を持ち寄り、信頼性の高いものを集約し、他の動作に関しても検証していくことで各職員の持つノウハウを全職員が共有(=標準化)することができると考える。 |
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