| ID:A01794-00025-10565 |
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座っているだけではもったいない
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○高橋研一1,塚原圭介1 (1介護老人保健施設シルバーピア加賀)
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| "【はじめに】当デイケアにおける一日の平均利用者数は50〜55名であり、規模の大きい施設となっている。平均滞在時間は6〜8時間程度となっており、その中で個別リハビリ、入浴サービス等を提供している。しかしながら何の予定もない「余暇時間」が生じる事があり、その時間を上手に使えずただ座っているだけの方がいる事に気付いた。今回その「余暇時間」を上手に使えない利用者が、職員からのアプローチで意欲的に活動する事により、更なる活動意欲や充実感を高める事を目標とし研究を行った。【研究期間・方法】・研究対象者:滞在時間が長く余暇時間を上手に使えていない方4名をピックアップ・研究期間 :平成30年8月〜10月・研究方法 :[1]職員が作成したレクメニュー表に基づいた軽作業の実施 [2]30分程度の小集団によるレクリエーションの実施 [3]実施後の利用者からの感想及び次回の要望の聞き取り【結果】N・K様研究前はただ座っているだけで急な立ち上がり行動が見られていた。研究後はおしぼりたたみと塗り絵を良く好まれ、日ごとに集中される時間が長くなっていった。研究期間中に特別養護老人ホームへの入所が決まり研究中止となった。Y・T様研究前も後も、リハ科から学習プリントが配布されている事を理由に、レクメニュー表からの軽作業の選択及び実施は乗り気ではなかった。また小集団レクにおいても、自分の興味のある物に対しては反応は良かったが、それ以外の理解度は低く、積極的な発言等は見られなかった。I・M様研究前は失語症という事もあり、他利用者と交流する事も少なくTVを観ている事が多かった。研究後はレクメニュー表に関しては興味を示されたが、本人に合う物がなく継続しなかった。しかしながら午後の小集団レクにおいては、はじめ「はい、いいえ」のみの発語だったのが回数を重ねるごとに積極的に発言される様になり、メインレクへの参加意欲も聞かれる様になった。M・T様研究前は無言でうつむいたままであり身体の傾斜も強く、ベッドにて臥床されている事がほとんどであった。研究後はレクメニュー表に対し強い興味を持ち、中でもタオルたたみを積極的に行っていた。職員の「ありがとうございます」の声掛けに対し、「何か役に立つ事が出来て嬉しい」との発言も聞かれた。また塗り絵も大変好まれ何枚も何枚も作品を作成され、デイケアの文化祭に提出されるまでになった。小集団レクにおいても、はじめは座位を保つのも困難だったのが、レクに集中される事により身体の傾斜が軽減され表情も和らいでいった。最終的にはベッドで臥床される事がなくなり、メインレク及び16時からのレクに参加されるまでになった。【考察】在宅生活を長く続けたいと願うのはもちろん、その中で何か1つでも自分が出来ること・好きなことなど、生きがいを持って過ごしたいと考える利用者は多い。今回の研究において、じっくりと利用者に向き合うことで、出来る、出来ないにかかわらず、ご自身がやりたい事・やってみたい事の要望を、色々と聞くことが出来た。また、要望や意見が通ることで、利用者様の自信となり意欲となったと考えられる。今回の研究において、まずレクメニュー表を作成したことにより、どの様なレクリエーションがあるのか明確となり、利用者が選択しやすくなった。また、気軽にレクリエーションを試してみて、実際にやって気に入ったレクリエーションは、強い意欲が芽生え、その後の継続的な実施へ繋がったと考えられる。午前中の活動は、道具の準備だけを職員が行い、実際の活動を本人へ託して実施したので、自分一人での自発性がどの程度あるかを毎回確認できた。午後に小グループでの活動をした事で、デイケアの一日のスケジュールを短縮して体験し、様々な角度の集団レクリエーションに参加され、都度に反応を確認でき、好みや苦手を知った。自分を表現することが苦手な利用者が、自己主張出来る様になり、結果通常の集団行動でも、緊張することなく発言行動する場面が増していった。個別での聞き取りを、プログラムの最後に行い、今日一日をどう過ごしたか?次回をどう過ごしたいか?を確認することで、職員とのコミュニケーションを築きながら、一日を振り返り、次回を想像するきっかけを作り、信用と期待を生んだと考えられる。以上のことから、研究対象者に限らず余暇時間を有意義に活用していない利用者に対して、今回のアプローチは有効であり、今後も継続していくことが必要であると認識した。【まとめ】利用者自身が選択し何かに取り組んでもらうためには、利用者自身がどんなことに興味を持ち、何が出来るのか、何が出来る様になりたいのか、どんなことをしたいのかを探る必要があることがわかった。また、個別リハビリテーションや入浴など決められたスケジュール以外にも、「シルバーピア加賀に来ることで○○することができる」といった楽しみを持ってもらうことについては、今後もシルバーピア加賀通所リハビリテーションの課題に繋がる為、今回の研究を通して得たことを今後の運営につなげていければと思う。" |
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