ID:A00316-00036-10233
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第61回(社)全日本鍼灸学会学術大会

048 2-O-3H-10:24

パーキンソン病に対する鍼灸治療の1例

○佐田遥2,福田晋平2,廣 正基3,江川雅人1

1明治国際医療大学 加齢鍼灸学教室 ,2明治国際医療大学 大学院 鍼灸学研究科,3明治国際医療大学 健康・予防鍼灸学教室)

【目的】早期に鍼灸治療の効果が認められたパーキンソン病の1例について報告する。【症例】71歳、男性。 診断名:パーキンソン病。初診日X年10月。主訴:右手振戦、右手こわばり感。 現病歴:X-1年右手の振戦を生じ近医神経外科でPDと診断され薬物治療を開始した。胃摘出術を受けており、処方量は通常より低量とされた。薬物治療開始後も症状が継続し、右手にこわばり感も自覚するに至り、明治国際医療大学附属京都駅前鍼灸センター「PD鍼灸治療専門外来」に来院した。 個人歴:喫煙歴は40歳以後禁煙、連日右手と全身にストレッチを行う。 現症:安静時振戦は右上肢と時に右下肢に認められた。歯車様筋強剛は右上肢に、動作緩慢を認めた。H-Y重症分類では1度と判定した。東洋医学的には脾虚証、陽虚証と弁証した。 薬物治療:L-dopa剤(ECドパール100mg/日)、健胃薬(ナウゼリン、セルベックス)治療方法:右手振戦と筋強剛の改善を目的に、局所的治療として、右肩グウ、曲池、外関、八邪穴を、便秘に対して両側の合谷を、健脾和胃を目的として足三里、三陰交、太衝を配穴し、鍼響後15分間の置鍼術(40mm16号ステンレス鍼)、血流促進を目的として肩、曲池、足三里、三陰交に温筒灸を行った。鍼灸治療は週に一回程度とした。【結果】57日間に7回の鍼灸治療を行った。振戦は治療2診目以降は日常生活上はほとんど消失し、「主治医より振戦が軽くなっている」とのコメントが得られた。こわばり感は、鍼治療前は100回程度の掌握運動を行っていたが、5診目では30回程度の運動で症状を緩和できるようになった。【考察・結語】本症例では、鍼灸治療開始から比較的早期に症状の改善が認められた。胃摘出術により、服薬量が少量であったが、鍼灸治療との併用により、症状が抑えられた。発症から早期に鍼灸治療を行うことで早期に治療効果が得られたものと考えられた。

Keywords: パーキンソン病; 振戦; 筋強剛; こわばり感; 鍼灸治療;


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