ABSTRACT 722(P1-3)
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32P-ポストラベル法による大気汚染物質3-ニトロベンズアントロンのDNA付加体の解析:川西優喜1, 松井三郎1, 武部啓2, 八木孝司2(京大・1工・環境質制御研究センター, 2医・放射線遺伝)

32P-Postlabeling analysis of 3-nitrobenzanthrone (3-NBA) adducts formed in human hepatoma HepG2 cells treated with 3-NBA: Masanobu KAWANISHI1, Saburo MATSUI1, Hiraku TAKEBE2, Takashi YAGI2 (1Research Center for Environmental Quality Control, 2Dept. of Radiation Genetics, Graduate School of Med., Kyoto Univ.)

<目的>3-Nitrobenzanthrone (3-NBA: 3-nitro-7H-benz[d,e]anthracen-7-one)は大気浮遊粒子状物質中およびディーゼル排気微粒子中に存在する強力な変異原物質である。我々はこれまでに3-NBAの活性体を合成し、この分子によるDNA付加体の一つが3-(N-acetylamino)-2-(2'-deoxyguanosine-8-yl)-benzanthrone (dG-N-Ac-ABA)であることを明らかにした。本研究では3-NBAを処理したヒト培養細胞中に生じるDNA付加体を32P-ポストラベル法により解析した。<方法>Human hepatoma HepG2 cellを3-NBAで処理した後DNAを抽出、ポストラベル法を適用した。<結果>dGMP-N-Ac-ABAの位置にスポットを確認したほか、他に3つのスポットを認めた。現在これら3つのスポットを与える付加体の構造を解析中である。また付加体量は3-NBAの処理濃度に依存していた。なお本研究は京大・理・化学教室の塩谷岳樹氏、鈴木仁美教授との共同研究である。