ABSTRACT 730(P1-4)
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XY<->XXキメラマウスにおけるDEN誘発腫瘍のclonality. -Y染色体特異的プローブを用いたin situ hybridization法による解析-: 塚本徹哉1, 稲田健一1, 深見博子1, 山本昌美1, 田中晴就1, 中西速夫1, 日下部守昭2, 立松正衞11愛知がんセ・研・1病理, 2理研・筑波セ・実験動物)

Clonality of carcinogen-induced tumors in XY<->XX chimera mice. -Analysis by in situ hybridization using a Y chromosome specific probe- : Tetsuya TSUKAMOTO1, Ken-ichi INADA1, Hiroko FUKAMI1, Masami YAMAMOTO1, Harunari TANAKA1, Hayao NAKANISHI1, Moriaki KUSAKABE2, Masae TATEMATSU1 (1Lab. Pathology, Aichi Cancer Ctr. Res. Inst., 2Div. Exp. Anim. Res., RIKEN)

腫瘍の性差・系統差の解析にC3H<->BALB/cキメラマウスを用い、腫瘍細胞のclonalityを抗C3H系統特異抗体 (CSA)により検討してきた。今回、Y染色体特異的プローブを用い、diethylnitrosamine誘発BALB/c <->C3H (XY<->XX)キメラマウス肝腫瘍をin situ hybridization (ISH)法によって解析した。腫瘍の連続組織切片をH&E染色およびCSAにより免疫染色し、C3H由来細胞の分布を確認し、更に、digoxigenin標識Y染色体特異的プローブを用いてISHを行った。同じく連続切片よりDNAを抽出し、D3Mit21とSry primerを用いたPCR法によるmicrosatellite多型に基づき、それぞれ系統と雌雄を確認した。PCR法とISHの結果は良く相関し、XYの細胞に一致してシグナルが観察された。Y染色体はXYの細胞に恒常的に存在し、抗体などを用いる方法に比べて、発現制御の影響を受けないため、非常に良いマーカーとなりうると思われる。