ABSTRACT 826(P1-11)
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ヒト大腸癌細胞における Cyclooxygenase-2(COX-2)転写活性試験系の確立。:武藤倫弘1,2、福田一典1、日比谷優子1、高橋真美1、武藤 弘2、杉村 隆1、若林敬二1、(1国立がんセ・研・がん予防、2筑波大・消内)

Assay of COX-2 promoter activity in human colon carcinoma cell line :Michihiro MUTOH1,2, Kazunori FUKUDA1, Yuko HIBIYA1, Mami TAKAHASHI1, Hiroshi MUTOH2, Takashi SUGUMURA1, Keiji WAKABAYASHI1 (1Cancer Prev. Div., Natl.Cancer Center, 2Dept. of Gastroenterol, Tsukuba Univ.)

 COX-2の発現は大腸発がんに関与していることが示唆されている。従って、大腸がん細胞におけるCOX-2の転写誘導と発現抑制を検討することは重要である。そこで、 COX-2遺伝子のプロモーター領域を用いたレポーター遺伝子アッセイ系を確立することを検討した。
 健常人リンパ球DNAからPCR法により得た COX-2 promoter領域(-2046~+42)をレポーター遺伝子(β-galactosidase)の上流にクローニングした発現プラスミドを構築した。このプラスミドDNAを大腸がん細胞株に導入し、Blasticidinにて選別することによりstable transformantを得た。これらの細胞を種々の試料の存在下で培養した後、細胞のβ-galactosidase活性を測定し、 COX-2転写活性に対する作用を調べた。
 その結果、TPA等の発がんプロモーターは転写活性増加を示し、IFN-γは著明な抑制作用を示した。現在、種々のがん予防剤のCOX-2転写活性に及ぼす影響について検討している。