ABSTRACT 847(P2-1)
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胃(癌)組織由来EBウイルス感染細胞株の性状について:西連寺 剛1,4,田島マサ子2,冲永功太3,倉田 毅4,井藤久雄5(鳥取大・医・1生命・生体情報,5病理,帝京大・医・2中検,3第二外科,4国立・感染研・感染病理)

Characterization of Epstein-Barr virus infected cell lines derived from gastric cancer bearing tissues: Takeshi SAIRENJI1,4,Masako TAJIMA2, Kota OKINAGA3, Takeshi KURATA4, Hisao ITO5 (Depts. of 1Biosignaling, and 5Pathol., Facul.of Med.,Tottori Univ; Depts. of 2Clinical Lab., and 3Surg., Teikyo Univ.Sch.of Med., 4Dept. of Pathol., Natl. Inst. of Inf. Dis.)

[目的]胃癌摘出組織を培養し, EBV感染上皮様細胞2株(Tajima et al., Jap. J. Cancer Res. 89: 262, 1998) 更に1株が樹立された.これら細胞株のin vitroにおける増殖性及びSCIDマウスにおける移植性を解析した. [材料と方法]GT38, GT39及びGTC-4細胞株はRPMI1640培地で培養し, EDTA・トリプシンで継代した. limiting dilution法及び軟寒天内での増殖性を検討した.SCIDマウスの皮下へ細胞を接種し移植性を検討した. [結果]GT38, GT39及びGTC-4はlimiting dilutionにおいて類似した増殖性を有し, 軟寒天培地内でコロニーの形成が見られた. SCIDマウスの移植では, GT38及びGT39で腫瘍の形成が見られた. 腫瘍細胞では環状EBV DNAが検出され, EBER, EBNA1, EBNA2, LMP1の発現が見られ親株と同様の潜伏感染様式を示した. [考察]これらの細胞株は癌または,非癌細胞由来かは明らかでないが, 軟寒天内コロニー形成能及びSCIDマウスでの腫瘍形成能から腫瘍細胞の可能性が示唆された. 培養細胞からSCIDマウスへの腫瘍形成モデルが確立した (協同研究者: 村上雅尚, 金森美紀子, 佐藤幸夫, 星川淑子).