ポスターセッション

一覧　トップ

Diethylnitrosamine(DEN),Phenobarbital(PB)誘発ラット肝細胞癌に及ぼす1,4-phenylenebis(methylene)selenocyanate(p-XSC)の効果：牛田淳¹,杉江茂幸², K.M.Wahidur RAHMAN¹,森秀樹¹,K.El.Bayoumy³（¹岐阜大・医・1病理,²岐阜大・医・動物実験施設,³American Health Foundation）

Modifying effects of 1,4-phenylenebis(methylene)selenocyanate(p-XSC) on diethylnitrosamine(DEN)-initiated and phenobarbital(PB)-promoted hepatocarcinogenesis in rat:Jun USHIDA¹,Shigeyuki SUGIE²,K.M.Wahidur RAHMAN¹,Hideki MORI¹, K.El.Bayoumy³ (¹First Dept.Pathol Gifu Univ.Sch. of Med.,²Inst.Lab.Animals Gifu Univ.Sch. of Med., ³American Health Foundation）

【目的】 DEN, PB誘発、及びDEN誘発ラット肝細胞癌に対するp-XSCの効果を検討した。【方法】5週齢雄ラットを14群に分け1〜7群にDEN(100mg/kg b.w.)を週1回3週間腹腔内投与した後、500ppmPB含有水をDEN終了1週間後から21週間投与した。第8〜10群にはDENを投与した。第12、13群にはPBを投与した。第2、3群にはイニシエーション期にそれぞれ10ppm、20ppm p-XSC食を与えた。第4、9群には10ppm、第5、10群には20ppm p-XSCをプロモーション期に投与した。第6群には10ppm、第7、12、13群には20ppm p-XSCを全実験期間中（24週）投与した。第1、8、13、14群にはp-XSCを与えなかった。【結果】DENを投与した群で肝腫瘍の発現を認めた。DEN、PBに20ppm p-XSCを全実験期間中投与した群（7群）でDEN,PB投与群（1群）に比べて肝細胞癌の発現率が有意に少なかった。第3、5、6、7群ではhepatocelluar adenomaの平均数が第1群に比べて有意に少なかった。第2、5、6、7群では肝細胞癌の平均数が第1群より有意に少なかった。肝細胞腫瘍の総数では第3、5、6、7群が有意に第1群より少なかった。【結論】p-XSCは肝腫瘍に対して有望な化学予防物質であると考えた。