ABSTRACT 946(P3-4)
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生活習慣変容による大腸がん予防:井岡達也1石川秀樹1,2、明渡郁子2、井関和成1,2、上堂文也3、楢原啓之3、加地 到3、鈴木隆一郎2、大谷 透1,3、飯田 稔4,森本兼曩5(大阪成人セ・1集検2、2研10、33内、4集検1、5阪大環境)

Colon cancer prevention with life style modification:Tatsuya IOKA1, Hideki ISHIKAWA2,Ikuko AKEDO2,Kazunari ISEKI2,Noriya UEDO3,Hiroyuki NARAHARA3,Itaru KAJI3,Takaichirou SUZUKI2,Toru OTANI3,Minoru IIDA4,Kanehisa MORIMOTO5 (1Dept.Mass Screening, 2Div.Cancer Epidemiol.,3Dept. Gastroenterol., 4Dept.Epi.and Mass Exam of C.V.D., Osaka Med. Centr. Cancer Cardiovascular Diseases.5 Osaka Univ.Dept. Hygiene and Prev.Med. )

【背景・目的】これまでの疫学研究により、大腸癌の発生には生活習慣が強く関与していることが示唆されている。そこで、大腸癌の高危険群を対象に、運動と食事の2つの生活習慣の変容により、大腸癌の発生を抑制する疫学的臨床試験を企画した。
【対象方法】対象は、大腸腫瘍(腺腫または癌)が複数個存在し、すべての腫瘍を内視鏡的に摘除した40歳から60歳の男女である。すべての対象者に対して食事指導による大腸癌予防研究への参加を呼びかけ承諾を得たのち、脂肪摂取量および多価不飽和脂肪酸組成の適正化について指導する。3か月後に食事指導に併せて、運動習慣指導による大腸癌予防研究への参加を呼びかけ、同意者を無作為に2群に割り付ける。すなわち、1群は2年間、週1回以上の運動をフィットネスクラブにておこなうように指導し、もう1群はフィットネスクラブには通わないように指導する。2年目の大腸内視鏡検査による新たな腫瘍の発生の有無を主なエンドポイントとする。参加予定者は各群100人、計200人である。
【結果】1997年10月より研究参加への呼びかけを開始し、1998年3月までに、64人に食事指導を呼びかけ、53人(83%)が参加に同意した。そのうち3か月の食事指導を経過し、運動負荷が可能であると診断された12人に運動習慣指導を呼びかけ、11人(92%)が参加に同意した。
【まとめ】食事と運動の指導による大腸癌予防研究を企画した。研究開始後6か月経過しているが、順調に研究は進行している。