ABSTRACT 982(P4-1)
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各種膵疾患、胆石症、糖尿病におけるCholecystokinin(CCK)-A受容体遺伝子構造の解析:川波賢子,船越顕博,若杉英之1,片岡和宏,高田 豊,瀧口総一,河野 彬2(九州がんセ・1消内、2臨研)

Analysis of CCK-A receptor gene structure in pancreatic diseases, gall stone and diabetes mellitus:Takako KAWANAMI, Akihoro FUNAKOSHI, Hidenori WAKASUGI1, Kazuhiro KATAOKA, Yutaka TAKATA, Soichi TAKIGUCHI, Akira KONO2 (1Gastroenterology, 2Res.Inst.,Natl. Kyushu Cancer Ctr.)

CCK-A受容体(CCKAR)は、胆嚢収縮、膵酵素、インスリン分泌促進や腫瘍増殖等、食後満足感を促すCCKの多様な生理機能を媒介する。先に、我々は糖尿病モデルOLETFラットは、CCKAR 遺伝子のプロモータ領域からエクソン2まで約6.8Kb がホモで欠損し、その結果、CCKAR遺伝子の発現が見られない自然発症ノックアウトラットであることを報告した。そこで、本研究では各種膵疾患、胆石症、糖尿病におけるCCKAR遺伝子の構造異常について検討した。血液よりDNAを抽出し、RIを用いたPCRにて5領域のExonを増幅させ、電気泳動を行った(SSCP法)。プロモーター領域についてはクローニングによるsequence法で塩基配列を調べた。慢性膵炎、膵癌では異常ないも、糖尿病20例中5例にexon 1又は3の異常を認めた(SSCP)。胆石症13例中9例にプロモーター領域に塩基置換を認めたが、膵癌では7例中3例の置換をみた。ヒトにおけるCCKAR遺伝子の構造異常は膵疾患よりむしろ胆石症、糖尿病との関連性が示唆された。