ABSTRACT 1084(P4-4)
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RLGS法によるDEN誘発マウス肝がんの遺伝子解析:神田浩明1,秋吉信吾1,2,野村起美恵1,岡崎康司2,赤間智也2,林崎良英2,北川知行1(1癌研・研・病理, 2理研・ゲノム科学)

Analysis of genetic alterations in the diethylnitrosamine-induced C3MSF1 mouse hepatomas by RLGS method: Hiroaki KANDA1, Shingo AKIYOSHI1,2, Kimie NOMURA1, Yasushi OKAZAKI2, Tomoya AKAMA2, Yoshihide HAYASHIZAKI2, Tomoyuki KITAGAWA1 (1Dept. Pathol., Cancer Inst., 2RIKEN Genome Sci. Lab.)

(目的) われわれは、野生マウスで肝発がん抵抗性であるMSMとラボラトリーマウスで肝発がん感受性であるC3HのF1に多数の肝がんを誘発して、約200のマイクロサテライトマーカーを用いてLOHを検索してきたが、高頻度の変化は見いだされなかった。そのため、epigeneticな変異も含め、さらに詳細に遺伝子変化を検索するために、RLGS (Restriction landmark genomic scanning)法を導入して、これら肝がんの遺伝子解析を行っている。(方法)MSMとC3HのF1に生後2週で20mg/kgのdiethylnitrosoamine(DEN)をipに投与し、40週までに発生した6個体, 27個の肝がんよりDNAを抽出し、2種類の制限酵素の組み合わせ(NotI-PstI-PvuII, NotI-PvuII-PstI)によるRLGS法で遺伝子変異を解析した。(結果)現在までに、1) すべての肝がんで増強があるスポットが1個見いだされた。2) 両組み合わせで、80%以上の肝がんで消失しているMSMにユニークなスポット(ハプロイドスポット)が25個同定され、第12番染色体と第7番染色体にこれら欠失スポットの集中が見られるlocusが見いだされた。