ABSTRACT 1089(P4-4)
 ポスターセッション一覧 トップ 


放射線誘発マウスリンパ腫の遺伝解析:12番染色体上にあるがん抑制遺伝子(TLSR12a)の同定とその物理地図作成:
新保俊光1、松本康男1、小杉伸一1、張大全1、松木淳1、若林雄一1、丹羽太貫2、木南凌11新潟大・医・1生化、2京大・放生研セ)

Genetic analysis of gamma-ray-induced mouse thymic lymphomas:Toshimitsu SHIMBO1,Yasuo MATSUMOTO1,Shin-ichi KOSUGI1,Daizen CHO1,Atsushi MATSUKI1,Yuichi WAKABAYASI1,Ohtsura NIWA2,Ryo KOMINAMI11First Dept.of Biochemistry,Niigata Univ.School of Medicine,2Radiation Biology Center,Kyoto Univ.)

 放射線発がんに関連する遺伝子の解明を目的として、私たちは BALB/c 系統と MSM 系統の F1 および 戻し交配マウス(N2) 1300 頭に放射線照射(γ線 10Gy = 2.5Gy/回/週 × 4 回)をおこない 胸腺リンパ腫担がんマウス 548 頭を得て遺伝解析を行った。発生してきた胸腺リンパ腫に対してマイクロサテライトマーカーを用いた LOH 解析を行ったところ 12番染色体上 D12Mit279 近傍 3cM の間に 60 %以上の LOH を認める遺伝子座 (TLSR12a locus) を検出し昨年の本学会で発表した。その後 YAC、BAC のSTS マカー を用いることで TLSR12a locus をさらに 0.29cM まで特定市、 BAC 14 clones を用いこの領域を完全に cover する contig を完成した。さらにこの領域内の多型マーカーを検索することで LOH のピーク が 1BAC (約 200kb) 内に存在することを特定した。またこの領域は Human Chr.14q 31〜32 と synteny を認めるが TLSR12a locus に相対する human BAC contig も完成したのでこれを発表する。