ポスターセッション

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肺腺扁平上皮癌のクローナリティ解析：
仁保誠治^1、2、横瀬智之²、永井完治¹、西脇裕¹、児玉哲郎³、向井清²（¹国立がんセ・東病・呼吸器、²国立がんセ・研支所・臨床腫瘍病理、³国立がんセ・中央病・内）

Clonal analysis of adenosquamous carcinoma of the lung: Seiji NIHO^1,2, Tomoyuki YOKOSE², Kanji NAGAI¹, Yutaka NISHIWAKI¹, Tetsuro KODAMA³, Kiyoshi MUKAI² (¹Div. of Thorac. Oncol., Nat'l Cancer Ctr. Hosp. East, ²Pathol. Div., Nat'l Cancer Ctr. Res. Inst. East, ³Dept. of Intern. Med., Nat'l Cancer Ctr. Hosp.)

【目的】肺の腺扁平上皮癌は肺癌のおよそ4%を占めるが、その組織発生は明らかではない。腺癌成分と扁平上皮癌成分のクロ−ナリティ解析を行い、それらのクロ−ナリティが一致するかどうか検討した。【対象と方法】1997年9月以降、メタノール固定された女性の肺癌切除材料で、病理組織学的に腺扁平上皮癌と診断された4症例を対象とした。腺癌成分と扁平上皮癌成分を別々にmicrodissectionして、human androgen receptor geneのPCRを行い、X染色体のランダムなメチル化による不活化を指標としたクローナリティ解析を行った。【結果】4症例中3例で、腺癌成分と扁平上皮癌成分のクロ−ナリティは一致していた。残り1例では、扁平上皮癌成分でのみLOHを認めた。【結論】腺扁平上皮癌において、腺癌成分と扁平上皮癌成分は起源が同一であり、異なった遺伝子変化によって異なる組織形態を呈するようになった可能性が考えられる。