ABSTRACT 1203(P4-9)
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神経芽腫細胞の分化にともなうmyc関連蛋白N-MYC, MAX 及びMXI1の発現変化:有本晃子、細井創、松村隆文、澤田淳 (京都府立医大. 小児)

Myc associated protein, N-MYC, MAX and MXI1 expression during chemically-induced differentiation in a neuroblastoma cell line : Akiko ARIMOTO, Hajime HOSOI, Takafumi MATSUMURA, Tadashi SAWADA (Dept. of Pediatr. Kyoto Pref. Univ. of Med.)

[はじめに]これまでに血球系細胞やケラチノサイトの分化過程においてはc-MYCの発現は低下し、MXI1の発現は増加することが報告されているが、神経芽腫 (NB)の分化とN-MYCとMXI1の発現変化についてはいまだ明らかでない。われわれはNB細胞の分化誘導過程におけるN-MYC, MAX, 及び MXI1蛋白の発現変化について検討したので報告する。
[方法]ヒトNB株 (KP-N-RTBM1) をレチノイン酸誘導体 (E5166) により分化誘導し、その過程における N-MYC, MAX及び MXI1の発現変化をWestern Blot法により検討した。
[結果]E5166処理24時間後、コントロールに比しN-MYCの発現は低下し、逆にMXI1の発現は増加した。またMAXの発現に変化はなかった。
[考察]NB細胞では分化にともなうN-MYCの発現低下とともにMXI1の発現増加がみられ、MXI1はNB細胞の分化に関与している可能性が示唆された。