ABSTRACT 1326(P5-2)
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ヒト非小細胞肺癌組織におけるTGF-β (シグナル伝達系異常の検討:設楽芳範1、竹之下誠一1、茂木 晃1、加藤良二1、田中司玄文1、矢島靖巳1、清水幸夫2、萩原弘一3、桑野博行11群馬大・医・一外、2群馬がんセ?外科、3米国国立癌研究所)

Mutational analyses of TGF-β ( associated signal transduction pathway in human non-small lung carcinomas.: Yoshinori SHITARA1, Seiichi TAKENOSHITA1, Akira MOGI1, Ryoji KATOH1, Shigefumi TANAKA1, Yasumi YAJIMA1, Yukio SHIMIZU2, Koichi HAGIWARA2, Hiroyuki KUWANO1 (1First Dept. Surg., Sch. Med., Univ. Gunma, 2Dept. Surg., Gunma Pref. Cancer Center, 3Lab. Human Carcinogenesis, NCI, NIH, USA)

【はじめに】我々は、細胞増殖抑制因子であるTGF-βの関与するシグナル伝達経路の異常と癌の発生、進展との関係を明らかにするために、このシグナル伝達経路に関わる分子の異常を包括的に検討してきた。今回、ヒト非小細胞肺癌組織における検討の結果を報告する。【方法】TGF-βII型レセプター、Smad2、Smad3、Smad6、Smad7遺伝子については、我々が決定したエクソンーイントロン構造の情報をもとに、PCRプライマーを設計した。20例の非小細胞肺癌患者の腫瘍組織から抽出したゲノムDNAを対象として、PCR-SSCP法にて変異の有無を検討した。【結果】今回調べた20例のすべてにおいて、II型レセプター及びSmadファミリー遺伝子の変異は認められなかった。【結語】ヒト非小細胞肺癌の発癌過程においてTGF-βシグナル伝達経路の異常は重要でないこと、並びにこれらの遺伝子の異常には臓器特異性があることが示唆された。現在、症例数を増やして追加検討を行っている。