ABSTRACT 1347(P5-3)
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神経特異的低分子量G蛋白Rinに対するモノクロ−ナル抗体の作製:田口誠一, 浦野 健, 古川鋼一(名大・医・生化二)

Monoclonal antibodies against neuron-specific GTPase Rin : Seiichi TAGUCHI, Takeshi URANO and Koichi FURUKAWA (Dept. of Biochemistry II, Nagoya Univ. Sch. Med.)

[目的]低分子量G蛋白Rinは,神経系に特異的に発現するカルシウム依存性カルモジュリン結合蛋白で、その生物学的機能については依然不明である。このRin蛋白は,細胞の増殖,分化などを制御する低分子量G蛋白Rasと比較すると,1)細胞膜への結合に必要なプレニレーション修飾部位をC末端に有しない,2)狭義のエフェクター領域のアミノ酸配列はよく保存されている、3)C末端側にカルモジュリンの結合部位を有しているなどいくつかの特徴的構造を有している。そこで、Rin蛋白の機能を解析する上で重要と思われる特異的モノクロ−ナル抗体を作製した。
[方法]GSTと融合した全長のヒトRin蛋白を作成し、常法に従いマウスを免疫し、ハイブリドーマを作製した。抗体のスクリーニングはELISA法にて行った。
[結果]Immunoblot、免疫沈降、組織染色の可能な抗体を産生するハイブリドーマクローンT12.17を得た。マウスおよびラット脳組織のimmunoblotにおいて31KDaのRin蛋白を検出した。現在、各組織および癌組織における発現パターンを詳細に検討中である。