ABSTRACT 1422(P5-8)
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食道多発性表在癌例おけるmicrodissection法を用いたp53遺伝子変異の検討:藤木健弘,原岡誠司,吉岡晋吾,大島孝一,岩下明徳,菊池昌弘福岡大・1病理,福岡大・筑紫病・病理)

Mutations in p53 gene occur in multiple superficial carcinoma of esophagus: Detection of p53 mutations by microdissection technique: Takehiro FUJIKI1, Seiji HARAOKA1, Shingo YOSHIOKA1, Koichi OHSHIMA1, Akinori IWASHITA2, Masahiro KIKUCHI1 (1Dept. of Pathol.1, 2Dept. of Pathol. Chikushi Hosp. Fukuoka Univ.)

(目的)食道癌の発癌過程における複数の遺伝子異常の中でもp53遺伝子異常は早期に起こると考えられる。そこで食道表在癌が多発する症例の正常上皮、dysplasia、各癌病巣のp53遺伝子異常を解析し、その発癌への関与を検討した。(方法)食道扁平上皮癌で深達度smまでの表在癌多発症例を用いた。病変中心部、浸潤部、表皮内進展部、dysplasia、正常上皮から、microdissectionにより、p53 陽性細胞を採取しDNA抽出後、p53のexon 5,6,7,8についてPCRで増幅後direct sequenceを行った。(結果)異なる癌病巣および癌周囲の軽度異型上皮において共通の点突然変異を認め、さらに異なる変異を各々の病巣に認めた。また同一病巣内において変異を認めない癌細胞が混在していた。この様な多発癌の各病巣内における遺伝子異常に関する報告は少なく、症例を重ねて報告したい。