ABSTRACT 1469(P5-11)
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哺乳類神経系におけるAPC遺伝子の機能の解析:長谷川純崇,柴田浩行,廣田衛久,前野哲輝,山村研一,鈴木操,宮崎純一,木村穣,野田哲生1,7癌研・研・細生,東北大・加齢研・癌化学療法,熊本大・医・発生遺伝,熊本大・医・トランスジェニック実験室,阪大・医・栄養,東海大・総合医研・分子発生科学,7東北大・医・分子遺伝)

Functional Analysis of APC gene product in mammalian nervous system: Sumitaka HASEGAWA1, Hiroyuki SHIBATA2, Morihisa HIROTA1, Akiteru MAENO1, Ken-ichi YAMAMURA3, Misao SUZUKI4, Jun-ichi MIYAZAKI5, Minoru KIMURA6, Tetsuo NODA1,7 (1Dept. Cell Biol., Cancer Institute. 2Div. Cancer. Chem. IDAC. Tohoku Univ. Sch. Med, 3Dept. Dev. Genet., 4Lab. Transgenic Tech, Inst. Mol. Embry. and Gent., Kumamoto Univ. Sch. Med., 5Dept. Nutrition and Physiol Chem., Osaka Univ. Sch. Med., 6Dept. Mol. Life Sci., Tokai Univ. Sch. Med. 7Dept. Mol. Genet., Tohoku Univ. Sch. Med.)

【目的】癌抑制遺伝子のAPC遺伝子(以下Apc)は哺乳類の発生時に中枢神経系で高い発現を示すことが知られているが、その役割は不明である。我々は,Cre/loxP組換え系を応用したApcのコンディショナルジーンターゲッティングシステムを用い,神経系の各種細胞特異的にApcの欠失を誘導することにより,神経系の発生過程でのApc機能の詳細な解析を試みた。【方法】まず、神経系の各種細胞特異的にCreを発現させるため、神経系の各種細胞特異的な遺伝子のプロモーターによりCreの発現が制御されるTgマウスの確立を試みた。細胞特異的なプロモーターとして、末梢神経系のシュワン細胞特異的なP0遺伝子、中枢神経系のOligodendrocyteに特異的なMyelin Basic Protein ( MBP )遺伝子、小脳プルキンエ細胞特異的なPCP2遺伝子、嗅神経細胞特異的なOMP遺伝子のプロモーターを用いた。 これらのTgマウスでのCreの発現パターンを詳細に評価するため、CAGプロモーターの下流にLacZ遺伝子を連結し、その間にstop配列としてloxPで挟まれたCAT遺伝子を挿入してあるレポーター遺伝子をもつTgマウス(テスターマウス)を用いた。【結果】テスターマウスを用い、目的とするCreの発現がみられるマウスのラインを、P0-Creで1ライン、MBP-Creで1ライン、PCP2-Creで2ライン、OMP-Creで1ライン、確立した。現在、Apcコンディショナルジーンターゲッティングマウスとの交配により神経系の各種細胞特異的にApcを欠失させ、その機能の解析を行っている。