ABSTRACT 1470(P5-11)
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コンディショナルジーンターゲティング法を用いた皮膚におけるAPC遺伝子の機能の解析:原田和俊1、長谷川純崇1、柴田浩行2、宮崎純一3、野田哲生1,41癌研・細胞生物、2東北大・加齢研・癌化学療法、3阪大・医・栄養、4東北大・医・分子遺伝)

Analysis of the function of APC gene in the skin by conditional gene targeting method:Kazutoshi HARADA1, Sumitaka HASEGAWA1, Hiroyuki SHIBATA2, Jun-ichi MIYAZAKI3, Tetsuo NODA1,4 (1Dept. Cell Biology, CancerInst, 2Inst. Development, Aging and Cancer, Tohoku Univ. 3Dep.of Nutr., Osaka Univ .Med. Sch. Dept. 4Mol.Genet.,Tohoku Univ.Sch.Med.)

【目的】家族性大腸腺腫症における皮膚腫瘍の発生や、メラノーマ細胞株でのAPC遺伝子の変異は表皮細胞の増殖、分化の制御にAPC蛋白が関与している可能性を示唆する。我々は、Cre/loxP組み換え系を応用し表皮特異的にAPC遺伝子を欠失させることにより、表皮におけるAPC蛋白の機能の解析を試みている。
【方法】APC遺伝子エクソン14を一対のloxP配列で挟んだコンディショナルジーンターゲッティングマウス(APC580s)を作製した。一方、表皮特異的にCre組み換え酵素を発現させるため、ケラチンK14プロモーターの下流に挿入されたCre遺伝子をもつトランスジェニックマウスを作製した。このマウスでのCre遺伝子の発現を評価するため、CAGプロモーターの下流にLacZ遺伝子を連結しその間に一対のLoxP配列で挟まれたCAT遺伝子を挿入したレポーター遺伝子をもつトランスジェニックマウスを用いた。
【結果】Cre遺伝子をもつトランスジェニックマウスは10ライン得られ、レポーター遺伝子をもつダブルトランスジェニックマウスを3ライン解析し1ライン(K18)で表皮特異的にCre遺伝子が発現することが確かめられた。現在、K18とAPC580sの交配を行い表皮にAPCを欠失させその機能の解析を行っている。