ポスターセッション

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家族性大腸腺腫症モデルマウス (Min)の腸管腫瘍におけるタイト結合関連蛋白の発現とin situでの細胞間バリア機能の解析：飛岡弘敏, 小海康夫, 渡辺麗子, 澤田典均, 森 道夫(札幌医大・医・第二病理)

Anlysis of expression of tight-junction proteins and in situ paracellular barrier function of intestinal neoplasia in Min mouse : Hirotoshi TOBIOKA, Yasuo KOKAI, Reiko WATANABE, Norimasa SAWADA, Michio MORI (Dept.of Pathol., Sapporo Med. Univ.)

　[目的] APC遺伝子変異マウス (Min)の小腸に発生した同一のポリープ内に見られる高分化および低分化腺癌成分での、タイト結合関連蛋白の発現とタイト結合機能の変化を観察した。[方法] 週齢16〜25週のMin/+ C57BL6/J雄マウスの空腸ポリープでのタイト結合関連蛋白occludin、ZO-1、barmotin (7H6抗原)の発現・局在を観察し、同時に、摘出したポリープに対する種々の分子量のFITC-dextran溶液の透過性を共焦点レーザー走査顕微鏡で観察し、異なる分化度の成分でのタイト結合バリア機能をin situで検討した。[結果] 同一ポリープにおいて、高分化腺癌部では、各タイト結合関連蛋白の発現は正常小腸上皮とほぼ同様の発現を示し、FITC-dextranの透過性の亢進も認められなかったが、低分化腺癌部では、タイト結合関連蛋白の発現は著明に低下し、FITC-dextranの透過性は亢進した。このことから、腸腺癌の悪性化過程において、タイト結合関連蛋白の発現異常とタイト結合バリア機能の低下が相関することが示された。