ABSTRACT 1491(P5-13)
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DNA ミスマッチ修復関連遺伝子の単離: 組本博司, 内田信裕, 石崎寛治 (愛知がんセ・研・放)

Isolation of a new gene related DNA mismatch repair : Hiroshi KUMIMOTO, Nobuhiro UCHIDA, Kanji ISHIZAKI (Lab. Exp. Radiol., Aichi Cancer Center)

 ヒトのDNA ミスマッチ修復(MMR)は、家族性非腺腫症性大腸がんの原因であることが明らかになり注目されている。ヒトのMMR に関与する因子は、現在のところhMSH2、hMSH3、hMSH6、hMLH1及びhPMS2 の5 種類が明かになっているが、詳しい反応機構やこれら以外の因子に付いては明かになっていない。
 今回、MMR 反応に関与する新たな因子を単離・同定する目的で、GAL4 system を利用したTwo hybrid 法を行なった。bait タンパク質は、hMLH1の全長を用い、GAL4BD との融合タンパク質として酵母内で発現させ、またライブラリーは、HeLa S3 細胞より調製したcDNA ライブラリーをGAL4AD に融合させたものを購入して用いた。bait プラスミド、ライブラリープラスミドを逐次導入により酵母細胞に導入し、スクリーニングを行なった。約10 個の形質転換体より155 株のHis 遺伝子活性化株を単離した。さらに、この155 株のβ-galactosidase 活性をx-gal 染色によって調べたところ、15 株がβ-galactosidase 活性を示した。この15 株からDNA を回収し、インサートを確認したところ、PCR 産物の大きさからは5種類のグループに分類出来た。hPMS2 はhMLH1 とヘテロダイマーを形成することが明らかになっているが、このhPMS2 特異的プライマーによりPCR を行なったところ、これらのグループのうちの少なくとも1種類は、hPMS2 であることが明らかになった。