ABSTRACT 1549(P5-17)
 ポスターセッション一覧 トップ 


ヒト肺がんにおける第9染色体短腕のホモ欠失地図の作製:浜田邦弘1,2、河野隆志1、大和田進2、森下靖雄2、横田淳11国立がんセ・研・生物、2群馬大・医・二外)

Homozygous Deletion Map of the Short Arm of Chromosome 9 in Human Lung Carcinoma:Kunihiro HAMADA1,2, Takashi KOHNO1, Susumu OHWADA2, Yasuo MORISHITA2, and Jun YOKOTA11Biol. Div., Natl. Cancer Ctr. Res. Inst., 2Sec. Dept. Surg., Univ. Gunma)

肺がんでは9pの欠失(LOH)の頻度に比べてp15/p16遺伝子の異常の頻度が低く、p15/p16遺伝子以外のがん抑制遺伝子が9p上に存在する可能性がある。我々は、9p上の未知のがん抑制遺伝子を単離するため、ヒト肺がん培養細胞株53例について、9pのホモ欠失地図を作製した。その結果、肺がんでは9p21に、p15/p16遺伝子周辺、D9S171マーカー周辺、D9S270マーカー周辺の3カ所の独立した欠失領域が存在することが明らかになった。また、それぞれの領域の欠失頻度は12/53(23%)、8/53(15%)、3/53(6%)であった。この結果は、9p上には複数のがん抑制遺伝子が存在する可能性を示している。現在D9S171周辺の欠失領域をカバーするBACコンティグを作製し、欠失領域内に存在する遺伝子の単離を試みている。