ABSTRACT 1561(P5-17)
 ポスターセッション一覧 トップ 


子宮頸癌における3p、6p、17p、18qの遺伝子異常:播磨洋子1、白濱秀也2、田中敬正1 (1関西医大・放、2SRL)

Genetic alteration of 3p, 6p, 17p, 18q in cervical carcinoma: Yoko HARIMA1, Syuya SHIRAHAMA2, Yoshimasa TANAKA1 (1Dept. of Radiology., Univ. of Kansai Med., 2SRL. Inc.)

[目的] 子宮頸癌における3p、6p、17p、18qの遺伝子異常を病期別に検討した。[対象・方法] 子宮頸癌新鮮例 I期5例、II期5例、III期32例、IV期8例の計50例を対象とした。3p、6p、17p、18q遺伝子の欠失(LOH)とreplication error (RER)の発現の有無をサテライトマーカー法で検討した。[結果] 遺伝子異常の発現率は3pで22.4% (11/45例)、6pで54.8% (16/31例)、17pで30% (12/40例)、18qで28.9% (11/38例)で、6pの遺伝子異常の発現率が最も多かった。病期別では3pの遺伝子異常は I、II期10% (1/10例)、III期22.2% (6/27例)、IV期50% (4/8例)であった。6pは I、II期83.3% (5/6例)、III期42.1% (8/19例)、IV期66.7% (4/6例)であった。17pは I、II期14.3% (1/7例)、III期20% (5/25例)、IV期75% (6/8例)であった。18qは I、II期25% (2/8例)、III期17.4% (4/23例)、IV期71.4% (5/7例)であった。3pと17pの遺伝子異常は病期が進行するほど増加し、6pの遺伝子異常は I、II期から高率に発現した。IV期では多領域の遺伝子異常が認められた。[考案] 6pの遺伝子異常は 子宮頸癌の進展の初期から関わり、 3pと17pの遺伝子異常は進展の中、後期に関わっている可能性がある。