ABSTRACT 1594(P5-20)
AF-6遺伝子のゲノム構造の決定と卵巣癌における発現の解析 : 斎藤督1,白濱秀也1,鈴木光明2,寒河江悟3,工藤隆一3,斎藤淳子4,野田起一郎4,松島美恵子5,中村祐輔5 (1(株)エスア−ルエル,2自治医大・産婦,3札医大 ・産婦,4近畿大・ 産婦,5東大・医科研・ヒトゲノム)
Genomic structure of the AF-6 gene and analysis of AF-6 expression in ovarian cancer: Susumu SAITO1,Syuya SHIRAHAMA1, Mitsuaki SUZUKI2, Satoru SAGAE3,Ryuichi KUDO3, Junko SAITO4, Kiichiro NODA4, Mieko MATSUSIMA5 and Yusuke NAKAMURA (1SRL,Inc.,2Dept.Obst.Gynecol., Jichi Med.Sch., 3Dept. Obst. Gynecol., Sappro Med. Coll., 4Dept. Obst. Gynecol., Kinki Univ. Sch. Med., 5Human Genome Center,Inst.Med.Sci.,Univ.Tokyo )
第6染色体長腕q27は卵巣癌において高頻度に欠失しており、この領域にt(6;11)(q27;q23)に関与するAF-6遺伝子が存在することを昨年度の本学会において報告した。今回、AF-6遺伝子のゲノム構造を決定するとともに、卵巣癌における発現の有無を解析したのでこれを報告する。AF-6遺伝子は、6q27の約110kbの領域に存在し28個のエクソンから構成される。GLGF/DHRドメイン、Ras-interactingドメインを有し、それぞれエクソン21-24、エクソン2-5に相当する。AF-6遺伝子の発現については卵巣腫瘍から抽出したRNAについてRT-PCR法により解析を行ったところ、94例中6例で顕著な発現の低下が認められた。これらの症例については今後メチル化の検索を行う予定である。