ABSTRACT 1669(P6-4)
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胃癌組織での接着分子及びそのリガンドの発現:辰巳満俊,渡辺明彦,澤田秀智,山田行重,阪口晃行,江本宏史,藤本平祐,成清道博,平尾具子,中野博重(奈良医大・一外)

The expression of adhesion molecules and their ligands in gastric cancer tissue : Mitsutoshi TATSUMI, Akihiko WATANABE, Hidetomo SAWADA, Yukishige YAMADA, Teruyuki SAKAGUCHI, Koji EMOTO, Heisuke FUJIMOTO, Michihiro NARIKIYO, Tomoko HIRAO, Hiroshige NAKANO (1st Dept of Surgery. Nara Med. Univ.)

 我々はこれまでにE-selectinとそのリガンド糖鎖、E-cadherin、CD44に注目して、これらの接着分子の発現が胃癌の浸潤転移への関与を示唆してきた。
 今回は最近明らかにされたこれらのvarint formやmutant typeなどに対するmonoclonal Abを用いて、摘出標本を免疫組織学的に検討した。 さらにsLexの構造の中でE-selectinとの接着に関与するepitopeの認識性の異なるmonoclonal Abによる発現の差異を臨床病理学的に検討した。
 切除標本ではCD44 variant formの発現がリンパ節転移との関連が示唆され、wild type E-cadherinの減弱が腹膜播種やリンパ節転移とsLexの発現が肝転移と関連しており、sLexにおいては認識するepitopeの違いによる発現の違いは確認できなかった。
 さらに今回は術前生検組織でのこれら接着分子の発現が胃癌の浸潤転移の指標となるかどうかを検討した。