ABSTRACT 1681(P6-5)
 ポスターセッション一覧 トップ 


子宮頚部扁平上皮癌株HHUSとガラス細胞癌株HOKUGの性状およびHPV typing:相馬雅行、石渡 勇、木口一成、吉川裕之、石川 博茨城県総合健診協会、石渡産婦人科病院、聖マリ医大・東横病院・産婦、東大・産婦、慈恵医大・解剖)

Characterization of uterine cervical epidermoid carcinoma cell lin (HHUS) and glassy cell carcinoma cell line(HOKUG), and HPV typing: Masayuki SOMA1, Isamu ISHIWATA2, Kazushige KIGUCHI3,Hiroyuki YOSHIKAWA4, Hiroshi ISHIKAWA5, (1Ibarakiken Health Service Association, 2Ishiwata Obstet. Gynec. Hosp., 3Dept. of Obst. Gynec. Toyoko Hosp. St. Marianna Univ. Sch. of Med., 4Dept. of Obstet. Gynec. Faculty of Med., Univ. of Tokyo, 5Dept. of Anat., Jikei Univ. Sch. of Med.)

(目的) 子宮頚部扁平上皮癌株HHUSとガラス細胞癌株HOKUGを樹立しそれら株細胞の性状とHPV型を同定した。(方法)細胞生物学的性状を検討するとともに、DNAをPCR法で増幅し、制限酵素RsaI, DdeI, MaeIII, FokI, AccIで処理し、型判定を施行した。(結果)HHUSは増殖が緩慢で、現在まで35回継代した。HHUSは以下の特徴を有する。細胞は多稜形または類円形で扁平である。密な細胞のコロニーの辺縁には角化(無核、細胞の菲薄化)がみられる。ヌードマウスの皮下に移植可能で角化の著明な扁平上皮癌を形成する。産生する腫瘍マーカーはSCC 100 ng/ml、TPA 12,000 U/l、CA125 110 U/ml、 NSE 3.2 ng/ml、CA19-9 16U/mlである。 HHUS株にはHPV59型が検出された。HOKUGは紡錘形、類円形で増殖が速く、ヌードマウスに容易に移植できガラス細胞癌を形成する。産生する腫瘍マーカーはSCC、TPA、CA125、 NSEである。HOKUG株にはHPV56型が検出された。(結論) 子宮頚部癌株からはHPV16,18型が検出されている。しかし、HPV56,59型が検出された報告はない。